いい家とはこんな家
いい家の条件3.「日本の気候風土にあっている」
古来より日本の建物は木で骨組みを作り、土で壁を塗り、紙(障子や襖)で間仕切りをしてきました。
身近な天然素材を上手に活用していたのです。
日本の気候風土には木や土壁、紙といった呼吸をする素材を用いた家が適しているということと、
豊富な森林資源が身近にあったためです。
時代が20世紀になり工業技術が進歩し、それまで使っていた素材の欠点を解決するために新しい建築材料が開発されました。
例えば天然の無垢の木材は湿気を調整する働きをすると同時に、伸びたり縮んだり、
ひび割れたり、少しねじれたりします。
その結果、少々見栄えの良さに欠けることもあります。そういう自然素材の性質を知らない方が多くなり、
工業化の波に乗って建材メーカーが伸び縮みのしない、割れない見栄えの良い工業製品、いわゆる「新建材」を開発したのです。
これら見栄えが良く、施工が簡単で、大量生産できる新建材を使う事が当たり前になり、
施工に手間が掛かり、品質にバラツキのある天然素材は敬遠されるようになりました。
こうして日本の家は、早い・簡単な工業製品化してきたのです。
そこには健康とか安らぎという概念が希薄で、日本の気候風土に合わないばかりか、
有害な物質が揮発するような材料が多く使われました。これが健康被害を引き起こし、
シックハウス症候群として社会問題となったことは皆さんもご存知でしょう。
現在では揮発性有害物質のホルムアルデヒドは法律で規制されています。
しかし、揮発性有害物質(VOC)はホルムアルデヒドだけではありません。厚生労働省の指針値では13品目が明示されています。
改正建築基準法ではその内の2品目についてのみ規制されただけです。残りのVOCは規制対象外です。
さらに、シックハウスの原因となるVOCは200種類以上もあるとも言われています。
私は、住む人の健康を考えた時に、規制があるから使わないのではなく、健康に良くないから使わないということが重要だと考えます。
F☆☆☆☆という表示を見たことがありますか?
これはホルムアルデヒドが基準値以下の建築材料だという意味です。
つまり、少しはあるかもしれないし、規制されていないVOCについては全く分からない材料ということです。
F☆☆☆☆だからと言って、完全に安全だとは誰もいえないのです。
時々、「F☆☆☆☆だから安全な健康住宅です」という誤った説明を聞きます。
正しくは低ホルムアルデヒド住宅なだけです。
今では当たり前のことです。法律で規制されているのですから。
現代の家づくりで、化学物質を全く使わないことは現実的ではありません。
化学物質は使い方によって、素晴らしく快適な生活を私たちにもたらしてくれます。
例えば、樹脂製のサッシは熱が伝わりにくいので、結露対策として有効で、北国では標準仕様です。
接着剤でも、木工用ボンドが無かったら大工さんは仕事になりません。
つまり「適材適所」が大切なのです。
私は、室内の床や壁・天井の仕上げには、安全な自然素材を使うべきだと考えています。
なぜならば、内装仕上げは室内空気の質に大きな影響を与えるからです。
また、小さい子供は床や壁を触った手を舐めたりします。
そう考えると、直接触れる部分、室内に面して大きな部分は化学的なものではなくて、
自然素材が安心できるからです。











