外断熱(外張り断熱)
外断熱とは、構造材(土台や柱・梁)の外側を断熱材で覆う断熱方法です。
私たちは外断熱・2重通気工法『ソーラーサーキット』というシステムを採用しています。
ソーラーサーキット(SCと呼びます)工法の家には、次のようなメリットがあります。
ソーラーサーキット住宅で得られるメリット
1.冬暖かく、夏涼しい暮らしができる。(住み心地が良い)
2.結露によるカビ・ダニの発生を抑えることができる。(健康住宅である)
3.暖房や冷房の効率が良いため、光熱費の負担を減らすことができる。(省エネ住宅である)
4.家が長持ちする。(資産価値が高い)
1.冬暖かく、夏涼しい暮らしができる
寒い冬季を例にとると分りやすいでしょう。従来の住宅の居間では家族がコタツに入り、ストーブやヒーターを使っています。あなたがトイレに行くために廊下へのドアを開けたとします。「うわ、寒い!」一刻も早く用を済ませてコタツに戻りたいと思いますね。トイレはもっと寒いかもしれません。寒さに耐えてやっと居間へ戻るあなたに家族が少し怒って言います。「ドアを開けっ放しにしないでよ、パパ、寒いじゃない。」
これが今までの住宅です。勿論、断熱材はそれなりに使用されています。SC住宅では、基本的に空気の循環を良くする為に部屋ごとに締め切りにしないで、できるだけ扉は開けておくことをお願いしております。それでも寒くはありません。あるお宅では施主のお孫さん達が薄着で家中を走り回っていました。家族の誰も寒いとは言わず、のびのびとしていました。このお宅の暖房は蓄熱式暖房が1系統だけです。廊下や室内や小屋裏の温度を測定してみるとほぼ均一であることがわかりました。しかも、気温はそれ程高いわけではないのです。壁や床が保温しているので、暖房の設定温度は低くても寒いとか冷えるということが無いのです。これは輻射熱の原理です。
2.家中どこもほぼ同じ温度のため、家庭内事故から家族を守る
「寒いから閉めて」と家族から文句を言われる位ならまだ良いと思われるデータを以下にご紹介します。厚生労働省が発表している人口動態調査によると、【家庭内における不慮の事故】によって平成15年に死亡された方は11,290人です。
その死亡原因別では
転倒・転落 2,186人 (19.4%)
不慮の溺死及び溺水 3,230人 (28.6%)
その他不慮の窒息 3,603人 (31.9%)
煙・火及び火炎への曝露 1,283人 (11.4%)
平成15年の交通事故による死者数は7,702人でした。交通事故を未然に防ごうと飲酒運転の取締りや携帯電話の使用規制を強化していることは大変結構なことです。悪質な運転やドライバーから大切な家族を守るために、もっと罰則が強化されても良いと思える数字です。
それに比べて遥かに多くの方が家庭内で事故に遭われていることがわかります。交通事故は大きく報道されますが、家庭内の事故はほとんど報道されませんので、知らないだけなのです。不慮の溺死・溺水の大半は浴槽内での事故です。なぜ、このような事故が起きてしまうのでしょうか?勿論色々な原因が考えられるわけですが、ヒートショックが事故の引き金になっていることは以前より指摘されています。つまり、先程の例のように部屋内だけを暖房して、廊下や脱衣場などは寒いままです。今度はお風呂に入ることを想像してください。
寒い廊下へ勇気を出して踏み出すあなた。「うわ〜、寒い〜。早いとこ湯船につかりたいな〜。」小走りに脱衣場へ駆け込み、一気に服を脱ぎ捨て、風呂場へ突入。風呂場のタイルがまた冷たい。湯船からお湯を汲んで体に掛けるや否や、湯船にドッボ〜ン!!「あったか〜い!!極楽極楽。しあわせ〜。」
とても健康なあなたには自覚はないでしょうが、体には大変なストレスが加わっているのです。暖かいところから寒いところへ出て血管は一気に収縮します。そして急に40度くらいのお湯につかるので、血流は勢いよく流れようとします。心臓や血管に大きな負担が掛かっていることは容易に想像できますね。これがお年寄りや体調の悪い方だったら・・・
浴室のみならず、先の転倒転落にもヒートショックが原因で倒れている方が多くいることも事実なのです。急に寒い廊下に出て、血圧の急激な上昇が・・・
こんなことが起こらないように、家の気密・断熱性能をしっかりした理論と施工によって向上させなくてはなりません。家中どこにいてもほぼ室温が同じだったら、ヒートショックは防げるのです。
3.日本の四季に合わせて衣替えする暮らし
現在の高気密・高断熱住宅は冬季の省エネを目的に開発されたので、冬型住宅と言えます。断熱材という厚いコートをしっかり着込んで、ボタンをしっかり留めたようなイメージですね。
さてその昔、吉田兼好は徒然草の55段で「家の作りやうは、夏をむねとすべし。・・・」と記しています。現代風に訳すと「家の造りは、夏を基本とするのがよい。冬はどのような家であっても住むことができるが、出来の悪い家では夏の暑さに耐えることも難しいだろう。」そうです、夏の暑さ対策も日本の住宅においては大変重要なのです。戦前の住宅はまさに夏を旨として建てられていました。断熱材などなく、風通しの良い構造や間取りで湿気がこもる事を防いでいたのです。
現代の夏は吉田兼好の時代以上に厳しい暑さではないでしょうか?そのような暑い夏を冬用のコートを着て、ボタンをしっかり閉めた状態で過ごす人はいないでしょう。家も同じだと思います。日本には四季があり、夏と冬では全く条件が違います。夏にあった風の通し方や換気の方法が必要だと考えられます。それを実現するには単なる外断熱住宅ではなく、開放型システムを備えた外断熱住宅が必要になります。私達がご提案しているソーラーサーキット工法は夏季の開放システムを備えており、季節の変化に合わせて衣替えの如く、開放系(薄手のシャツ)と密閉系(厚手のコート)を自在に選択できるものです。しかもその技術はとても単純で、ローテクなのです。
さらに外断熱の特徴とメリットを整理してみましょう。
特徴1.構造材(土台・柱や梁)の外側で断熱されますので、壁内部が空洞になります。
特徴2.断熱層が気密層を兼ねます。したがって柱や土台が外部の温度変化に影響を受けにくくなります。
特徴3.基礎まで外断熱することで、床下から小屋裏まで室内と同じ温熱環境になります。
メリット1.木が呼吸できる:壁内部に空気を循環させることにより、「木が呼吸をする」ことができます。木が呼吸するということは、空気中の湿度の調整を行なうということです。
メリット2.床下から小屋裏まで利用できる:また空気が床下から壁内部を経由して小屋裏まで流れるようにすることで、家全体の温熱環境をほぼ均一にでき、今まで有効活用できなかった空間を利用できるようになります。
メリット3.構造躯体が長持ちします:構造材の周辺空気が循環することで、土台や柱が乾燥した状態で保たれます。つまり壁内部で湿気が澱むことを防止できます。木の弱点である湿気や腐朽を防ぎ、骨組みが長持ちするのです。
メリット4.健康を守ります:壁内の通気を考慮していない場合、壁内で結露が起きるケースがあります。その結露水にカビが生え、カビの胞子が呼吸器系に影響を及ぼすこと(喘息など)が知られています。更に、カビを餌にするダニが発生します。ダニの死骸や糞が空気中に舞って喘息やアトピーの原因になることもあります。また木材が湿気を帯びるとシロアリの被害の可能性も高まります。このように家自体の健康と住む人の健康は関連しています。見えない所からの健康被害を防ぐことができます。
特徴4.内断熱に比べて断熱工事の施工不良を防止しやすい。
特徴5.気密工事の施工が内断熱に比べて容易です。つまり施工不良を防止しやすい。
特徴6.断熱材が外側に張り付けられるので、内断熱よりも家そのものが外側に大きくなります。
(注:室内の面積が大きくなるわけではありません)
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では外断熱のデメリットとは何でしょう。
1.壁の厚みが厚くなる。造付けバルコニーなどは外壁が厚い為、通常より狭くなる。
2.施工に手間が掛かるため、コストアップになる。(本来、断熱気密工事をしっかり施工する場合は内断熱の方が手間を要するのですが、コスト安になっているのは何故?)
3.シロアリに対する注意が特に必要。(基礎外断熱材保護)
4.床下の防蟻処理に注意が必要(薬剤を使用しない)
5.外壁の重さに注意が必要(40kg/uが限界)
6.建物外観に制約がある。(シンプルな形状が好ましい) |